2008年08月19日

東京裁判を中心とするアメリカ占領政策による失われた日本的思想と、自由主義的思想の浸透

 日本人の視点で書かれた東京裁判に関する書籍を4、5冊読み終え、これを整理しようかなと思ったのが、今から9ヶ月ほど前のことであった。しかし、その作業よりもむしろ優先的にしなければならない私にとって大切なことがあると考えだしたのが、次の文献を読んでのことだった。

・占領政策の一環 p211
 パール判事の日本無罪論 (小学館文庫)
 我々は冷静な理性をもって、東京裁判をもう一度見直す必要がある。(中略)「この裁判の最中に、毎日流されていった法廷記事なるものは、半分は嘘であった。司令部が新聞を指導し、いかにも日本が悪かったのだと、日本国内はむろんのこと、世界のすみずみにまで宣伝した。しかもわが方としては、これに対抗する手段は封ぜられていた。判決は下されても、判決批判はいっさい禁ぜられていた」

 清瀬一郎弁護士はそう慷慨し、さらにつぎのように述べている。
 
 「それゆえ、世間では、日本の旧軍人は、戦時中敵国俘虜の虐待や、婦女の凌辱ばかりしておったのかしら、日本政府は強盗やギャングのような侵略戦争の共同謀議ばかりしておったらしい。マッカーサーは偉い。マッカーサーのおかげで、天皇陛下は戦犯ともせられず、お助かりになったのだ、というような感想を深く国民に植え付けてしまった。ほんとうは、かかる感想は大いに誤っておるのだが、しかしこれが誤解だといっても、今では世間は信用しない」(菅原裕著東京裁判の正体」序文)
東京裁判の正体
国際倫理調査会 [著] 菅原 裕
ASIN:4336044503 /単行本/333頁
発売日:2002-08
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ 1,575 [2008-08-17 Amache]
5 - こんな素晴らしい本があったなんて!
5 - 日本人であるが故に
4 - 昭和36年の著作にしては・・・・
5 - 埋もれていた名著
5 - 日本国憲法を改憲してはならない


 悪いことに権力追随の時代主義的ジャーナリズムが、これを日夜煽り立てた。戦時中軍閥の意のままに操縦されたと同じように、占領軍の意のままに操られたのである。”真相はこうだ”という放送は毎夜続いた。昨日まで軍部に迎合していたいわゆる文化人も官僚も、たちまち豹変して、占領政策を謳歌し、軍部の悪口を並べ立てた。挙世滔々ということばがあるが、まさしく世をあげて、流れる大河のごとく、日本の伝統や権威までも抹殺して、占領政策の片棒を担いだのである。ことに日本の教育は根底からくつがえされ、歴史や道徳は教えることさえ禁じられた。国語や理科の教科書までが、墨で塗りつぶされたばかりか、教育制度そのものまでが改編されてしまった。その影響が、今日、なお尾をひいているのは、むしろ当然といわねばならぬ。

 安保闘争も基地反対闘争も結構である。だが、このアメリカ占領軍が、傍若無人に撒き散らし、生み落とした占領政策の病原を除去することなくしては、健康な日本を回復することは困難である。基地は沖縄や砂川にばかりあるのではなく、むしろお互いの心の中に巣くう占領政策の残りかす−ことに青少年に及ぼしつつある恐るべき影響の中にこそ、最大のものがあることを自覚すべきであろう。
 
 東京裁判を中心とするアメリカ占領政策の根こそぎの掃除なくして、いかに”人づくり””国づくり”を口にしたところで、所詮は無駄であることを知るべきであろう。
パール判事の日本無罪論 (小学館文庫)
小学館 [著] 田中 正明
ASIN:4094025065 /文庫/253頁
発売日:2001-10
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 560 [2008-08-17 Amache]
5 - 太平洋戦争の真実
5 - 法の正当性
5 - 東京裁判とは何か?
4 - 負けたからといって、民族の誇りを忘れてはいけない
4 - パール判事は


 占領政策によって、教えることさえ禁じられた歴史を私自身受け継いでいなかったことに我慢ならなかったのである。取り急ぎ、当時の子供達が学んだ歴史を知りたいと考え、次の「少年日本史」(現行版:物語日本史)を購入してみた。子供向けの書籍は、文章が平易にかかれており、読みやすい。参考までに、はしがきを引用する。

・はしがき p3
 少年日本史 平泉澄著
日本の少年よ!我が愛する皆さんよ!私は今、皆さんに、大切な贈物をしようとしているのだ。それは何か?即ちこの少年日本史だ。これを贈ろうとする考を、私は前々からいだいていた。

それは20年近く前に、ある中学校で、急に講演をした時に始まる。私はいった。「皆さん! 皆さんはお気の毒に、長く敵の占領下に在って、事実を事実として教えられる事が許されていなかった。今や占領は終った。重要な史実は、正しくこれを知らねばならぬ」。こう言って、2、3の重要な歴史事実を説いた。生徒一千人。その千人の目、二千の瞳は、私が壇上にある間は、壇上の私に集中し、壇を下りた時には、壇下の私に集中した。帰ろうとして外へ出た時、生徒は一斉に外へ出て私を取卷いた。彼等は何も言わぬ。ただ穴のあくほど私を見つめるのみだ。私は自動車に乗った。車は生徒に取卷かれた。4、5人の生徒は、自動車の屋根の上へ這い上って来た。車はしばらく動きがとれなかった。この感動以来、私は真実の歴史を、ひろく日本の少年、皆さんに語りたいと思いつづけて来た。機会はついに到来した。今や私は、皆さんに語りたいと思う事を、少年日本史一冊にまとめ、これを皆さんに贈る事が出来た。皆さん、どうかこれを受け、これを通読して下さい。

皆さんは日本人だ。皆さんを生んだものは、日本の歴史だ。その顔、その心、その言葉、それは皆幾百年前からの先祖より受けついだものだ。それを正しく受けついだ者が、正しい日本人だ。従って、正しい日本人となるためには、日本歴史の真実を知り、これを受けつがねばならぬ。然るに、不幸にして、戦い敗れた後の我が国は、占領軍の干渉のために、正しい歴史を教える事が許されなかった。占領は足掛け8年にして解除せられた。しかし歴史の学問は、占領下に大きく曲げられたままに、今日に至っている。従って皆さんが、この少年日本史を読まれる時、それが一般に行なわれている書物と、大きく相違しているのに驚くであろう。

皆さんよ、人の貴いのは、それが誠実であるからだ。誠実は一切の徳の根本だ。その誠実を守るためには、非常な勇気を必要とするのだ。世の中には、自分の欲のために、事実を正しく視る事の出来ない人もあれば、世間の人々を恐れて、正しく事実を述べる勇気のない人も多い。今後の日本を担うべき少年の皆さん、敗戦の汚辱を拭い去って、光に充ちた日本の再興にあたるべき皆さんは、何よりも先ず誠実でなければならぬ。そしてその誠実を一生守り通す勇気を持たなければならぬ。日本の歴史は、さような誠実と勇気との結晶だ。およそ不誠実なるもの、卑怯なるものは、歴史の組みたてにあずかる事は出来ない。それは非歴史的なるもの、人体でいえば病菌だ。病菌を自分自身であるかのような錯覚をいだいてはならぬ。

私は今、数え年76歳だ。従って本書は、皆さんへの、最初の贈物であって、同時に最後の贈物となるであろう。私は戦で疲れ切った心身に、ようやく残る全力をあげて、一気にこれを書いた。その原稿一千枚。それを私は歴史的假名遣で書いた。それが正しいと信ずるからだ。しかし皆さんは学校で、現代假名遣しか学んでいない。よって時事通信杜は、皆さんの読みやすいように現代假名遣に改めたいと希望した。私は他日、日本が正しい日本にかえる時、必ず歴史的假名遣にかえるに違いないと信じつつ、しばらくその申入を容認した。

昭和四十五年秋九月
     平泉 澄

物語日本史 上 (1) (講談社学術文庫 348)
講談社 [著] 平泉 澄
ASIN:4061583484 /文庫/249頁
発売日:2000
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 924 [2008-08-17 Amache]
5 - おもしろい本です
5 - 憂国の若人の必読書
5 - 日本史を総覧する「良いコンパス」になる
5 - 日本の物語は面白い!歴史が苦手でもお気になさらず。
3 - 第三者的な評価の試み

物語日本史 中 (2) (講談社学術文庫 349)
講談社 [著] 平泉 澄
ASIN:4061583492 /文庫/254頁
発売日:1979-02-10
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ 924 [2008-08-17 Amache]
5 - 日本史を総覧する「良いコンパス」になる
5 - つわものたちの時代に突入!

物語日本史 下    講談社学術文庫 350
講談社 [著] 平泉 澄
ASIN:4061583506 /文庫/207頁
発売日:2000
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ 840 [2008-08-17 Amache]
5 - 日本史を総覧する「良いコンパス」になる
5 - 読み終えるのが寂しい!
5 - 維新の精神


 滅私奉公や、和の精神を大切にすることで国家が繁栄する内容の物語が多いと感じた。松下幸之助の「横軸の思考軸」は、「和の精神」を上手に活用した一例であろうか。

・松下幸之助・横の思考軸 p8
 松翁論語
 「多くの人達の知恵」。松下はこれを「衆知」と表現し、衆知を集めることの重要性を強調し続けた。「衆知」の肯定である。「人間一人ひとりの知恵というものは人によって異なるとしても、例えどんな偉大な人であってもおのずと限りがあります。その限りある知恵でものをみたり考えたりしたのでは、物事の実相を十分に見極めるということもできませんし、往々にして過ちを犯す結果に終わってしまうでしょう」衆知は自分の周辺の人々の知恵だけを指すのではない。また同時代の人々の知恵だけを指すものでもない。先哲諸聖を含め過去現在のあらゆる知恵を指す。松下はそうした衆知を集め続けながら、自分の内部に醸成される新たな知恵を待った
松翁論語
PHP研究所
ASIN:4569543545 /−/301頁
発売日:1994-04
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]
5 - 現代の孔子に学ぶ
5 - 何度も読み返しました。
5 - 松翁は現代のキリストか仏陀か?
5 - 人間重視の松下幸之助翁


 また、「和の精神」をもった国民が暮らす社会をよりスムーズに進めるためには良い幹事役が必要である。その幹事役が我が国では、官僚である。

・よき官僚とは全体への奉仕者
 上書保存 p205
 (前略)憲法によれば、官僚は「全体の奉仕者」である。日本語にはあいまいなところがあって、全体の奉仕者といえば分かったような気もするのだが、よく考えてみると、何の全体なのかがはっきりしない。
 
 日本国憲法には、成立の敬意から英文版がある。それによれば「全体の奉仕者」はservants of the whole communityである。つまり全体とはコミュニティ全体のことである。
 
 コミュニティとは、要するに地域や伝統や文化や統治機構などを共有する人間の集まりである。
 
 別段そのサイズを問うものではないから、国、地方公共団体、集落、隣組、PTA、同窓会、いずれもコミュニティにあたる。
 
 コミュニティには必ず幹事が要る。そもそも、人間が始めて集団を成したときから、リーダーないし幹事役が存在し、共通の費用の負担が始まっていたに違いない。国(地方公共団体)というコミュニティが専門化したのが公務員(選挙で選ばれたものと、一定の資格・基準で任命されたもの<官僚>とがある)であり、共通の費用負担が制度化されたものが税である。
 
 よい感じがいる同窓会は活発になる。よい当番にめぐまれた隣組の人間関係はスムーズになる。同様に、よい官僚にめぐまれた国家の運営は確かなものになる。よい幹事役の存在はコミュニティ全体の幸せである。優れた官僚の存在も国全体の幸せである。
 
 よい幹事役はコミュニティ全体のことを考えて行動しなければならない。かりそめにもコミュニティの中の特定のグループの利益などを考えてはならない。コミュニティを構成する人々はそのことを期待し、その点で幹事役を信頼している。官僚がservants of whole communityとされる所以である。
 
 全体への奉仕は一部の利益に反することも
  ワイマール憲法には「公務員は、全体の奉仕者であって、一党派の奉仕者ではない」という規定があった(第130条)。特定のグループには政党も含まれる。言うまでも無く、選挙で選ばれる公務員(議員など)については話は別であるが、いわゆる官僚にとっては、ワイマール憲法の精神は現在も生きている。いわんや官僚が利益団体のような特定のグループに奉仕することは論外である。
  
  「全体」には、当然、政も官も民も、全て含まれる。全体を分類してしまって、対立関係の構図の中で官僚論をやるということは、官僚を特定グループと結び付けかねない危険すら秘めているような気がする。一方で規制緩和を求めるグループがいる。他方で規制を望むグループがいる。いずれも民に属するグループの利害の衝突である。この場合、どちらが正しいかではなく、どのようにしたら全体の利益になるかが官僚にとっての問題である。どちらが正しいかで行動しては、特定のグループの奉仕者に堕してしまう危険がある。

(中略)

 最近は市場経済と競争が万能のように言い立てられる。しかし、親子の絆、夫婦愛、子供の教育、近隣のふれあい、恵まれないものに対する同情心、法と秩序を守る精神、祖国のための戦死と言ったこの世で本当に貴いものは、市場原理や競争の外にある。
 
 行政の仕事も大部分は市場原理と競争にまかせておけない分野である。全体のために黙々とその仕事に邁進して欲しい。日本には黒子ということばがあるが、匿名性(anonymitiy)もまた官僚の美徳なのであるから。
上書保存―元大蔵官僚の独り言 (徳間文庫―教養シリーズ)
徳間書店 [著] 尾崎 護
ASIN:4198910588 /文庫/361頁
発売日:1999-02
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]
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 「和の精神」と「全体の奉仕者としての官僚」がうまく結び付くことで、住み心地のよい社会が形成されると考える。一方、敗戦によって押し付けられたアメリカの思想とはどのようなものであろうか?池田徳真氏の書籍「イギリス人、フランス人、ドイツ人の性格」から引用してみたいが、その前に、まず池田徳真氏のプロフィールを以下に記す。

・日本が守るべきもの 佐藤優 p15
国家間、文明間対立を基本とする危機の時代

 近過去の歴史を振り返ってみよう。1970年代には、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ということが言われた。この時代状況に強い危機感をもったインテリジェンス(情報)のプロがいた。大東亜戦争中、陸軍参謀本部の嘱託として、連合軍捕虜による謀略宣伝放送「日の丸アワー」の責任者を務めた池田徳真だ。池田は、徳川15代将軍慶喜の孫で、東京帝国大学文学部を卒業した後、イギリスのオックスフォード大学で旧約聖書を専攻した。池田はイギリス流の謀略宣伝術を身につけた稀有な人物だ。
別冊正論 Extra.9 (9) (扶桑社ムック) (扶桑社ムック)
扶桑社
ASIN:4594605206 /ムック/241頁
発売日:2008-02-16
ランキング&評価:---位
価格:¥ 860 [2008-08-18 Amache]


 アメリカの思想は、次のようなフランス人の思想をベースに構築されている。

・イギリス人、フランス人、ドイツ人の性格 池田徳真著
3章 私の見たヨーロッパ人
2.わたしのみたフランス人 p42
 (前略)フランス人は、イギリス人とまるでちがって、頭の回転がすばらしく早い人たちで、物事の理解がひろく深く、各個人がいろいろな思想を考えて強烈な自分の主義をもって生きている。イギリス人はフランス人のことを「フランス人は、頭の早く回転する素晴らしい人たちです。しかし、ときどき空回りもするようです」と悪口をいうけれども、フランス人の頭のはたらきは、そう簡単にわかるものではない。

 その最大の例が、1789年のフランス大革命である。あのときフランス人は、気違いのようになって人類の歴史の中から自由、平等、友愛という三つの思想のハイライトを選び出したのである。その「自由」はギリシアから、特に言えばアイスキュロス(BC525-456)の悲劇「縛られたプロメテウス」から、その「平等」は旧約聖書の預言者から、特に言えば預言者アモス(BC760頃)の書いたアモス書から、そして「友愛」は新約聖書の福音書のキリストの言葉から取り出してきたものである。
 
 フランス人は、この三つの思想が、人間の社会で同時に共存できるなどとは言っていない。しかし、その後の人類思想の流れの方向をよくみると、人類はこの三つの思想の方向へ向かって順番に進んでいるように見えるから不思議である。
 
 ごくおおざっぱに、フランス大革命以後の人類の歩みをながめてみると、次のようである。すなわち19世紀は人間個人の自由が強調された時代であり、20世紀は社会主義で人間平等を人類が取り入れた時代である。そして21世紀は、その自由と平等を友愛で調和する時代になりそうである。いずれにしても、その後この三つの思想以外に人類の心を強く引き付ける第4の思想が現れてこないのだから、フランス人の選択眼の鋭さと正確さには、感心しないわけにいかない。
 
(中略)
 
5章 アメリカのかげり p250
(中略)
A自由すぎる社会と平等すぎる社会
 アメリカの社会は、自由と平等の二つの思想の柱をたてて、国家社会を組みたてている。それはすばらしいことであるが、無制限自由と無制限平等は、思想的に矛盾する場合はないのであろうか。例えば、アメリカが責任を持っている中南米のはなはだしい貧富の差は、アメリカの平等主義とどういう関係になっているのであろうか。

B自由がすぎると、若者をまどわす社会になる
 今のアメリカの社会は、若者の転職が自由である。現在の仕事がちょっと気にいらないと、どんどん転職する。それゆえ、熟練工とか熟練社員が減る傾向にある。
 アメリカは若い時代に自分の力を試すことのできる魅力的な社会ではあるが、今のように転職しては、競争力が弱くなるのではあるまいか。このように過ぎた自由は、アメリカの弱点として現れている。

C平等主義を無制限に発展させると、衆愚政治になる危険がある
 大衆の直観は、正しいこともあるが、「国家の長い将来を考える英知は、大衆の合議からは湧いてこない」とイギリス人は言っている。今までアメリカ人は、ヨーロッパ人の指導者精神に一顧の努力もしなかった。世界一の指導国がそれでよいのかどうか。深く考えるべき時がきたのであはあるまいか。

D自由な資本主義を無制限に押しすすめると平等は無視される
 貧富の差はひどくなり、そして資本主義の功罪という言葉があらわれてくる。アメリカが金儲け偏重の社会であることはわかるが、自由、平等の思想は経済の上にこなければならないものである。それを知ってアメリカ人は、社会で自由、平等をどう進めようとしているのであろうか。
 
(後略)
 
イギリス人、フランス人、ドイツ人の性格
學生社 [著] 池田 徳真
ASIN:4311601220 /単行本/252頁
発売日:1991-11
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]


 アメリカの思想の「自由」と「平等」を考えたのが、フランス人である。そのフランス人でさえ、この思想が、人間の社会で同時に共存できるなどとは言っていないのである。自由な資本主義を無制限に押しすすめた結果、平等が無視された国々がいたるところにあるのも、「自由」と「平等」が同時に共存し難いことを示唆している。
 
 ここで、資本主義による長所と短所を高橋亀吉氏は、次のように述べている。

・第3節 富の強制的増殖(上)p147
 経済学の実際知識 第5章 富の保存および増殖
(前略)
 資本主義経済は、この点、すなわち富の保存及び増殖については、実に最も都合よく仕組まれている。例えば、今日の企業の目的は、費用として支出したものよりも、その報酬として収入したものがより大ならんことにある。すなわち利益を得ることが唯一の目的である。(中略)

 利益をますます増大するためには、富の蓄積をいかなる形式で行うかが最も肝要な問題となってくる。例えば同じ富の蓄積でも、ピラミッドや、万里の長城や、中世紀の大伽藍や、奈良の大仏ではこれを保存する利子も、これを増殖する利益も産まない。鉄道とか船舶とか工場とか機械とかにして初めて富の蓄積が更に利益の増大を伴い得るのである。かように富の蓄積形式そのものが、富の保存と増殖とに最も適当するように苦心する努力が発達したのひゃ、実に資本主義経済の下においてである。(中略)
 
 さりながら、資本主義の仕組めるこの「富の保存と増殖」とに対する右の賛辞は、過去の資本主義に対して捧げたものである。資本家が得たる利益を、大衆に代わりて大衆の利益のために増殖してくれた限りにおいてそれは真実であったのだ。しかし、今日の如く、資本家がその得たる利益をもって、数粒のダイヤモンドを飾らんがために幾万の餓民を鉱山に酷使し、数人の家族に安逸奢侈の生活を与えんがために、数十万人の糧となり衣となる材料と労力を濫費する時代においては、問題は著しく異なってくる。(後略)
経済学の実際知識 (講談社学術文庫)
講談社 [著] 高橋 亀吉
ASIN:406159088X /文庫/302頁
発売日:1993-08
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]


 資本主義による利益の増大化の方向が、民(大衆)と同じであれば社会にとっても良いのだが、自由主義的思想のように利益が特定個人(資本家)のためになると多くの弊害をもたらす。自家用ジェット機に乗り、お金で買えないものはないと豪語し、一時期マスコミにもてはやされたホリエモンは、資本主義の弊害によって生まれたのであろう。

 この富の保存と増殖といった資本主義の長所を残したままで、自由主義的思想の影響などで利益が特定個人に偏りやすいといった短所を改善する方法が、実はあるようだ。

・第4節 富の強制的増殖(下)p149
 経済学の実際知識 第5章 富の保存および増殖
(前略)古来、富の巨大なる蓄積は大衆に対する何らかの強制的節約によれること、しこうしてこのためには資本主義の仕組みが最も有効であったこと、ところが資本家の濫費という弊害が増大してせっかくの資本主義の仕組みに頼ることが好ましくなったこと等が前節において述べた大略であった。

 自然、誰の頭にも湧いてくる問題は、資本家に代わって、大衆に節約を強制し、富の蓄積を管理する機関はないであろうかということであろう。この候補者はすなわち政府である。もし政府という名に語弊を感ずる人があるなら、ここに政府とは、社会を代表する機関を意味する便宜上の名称だと理解してもらいたい。
 
 政府が大衆に節約を強制する伝来の方法は租税その他の公課である。利益による節約強制の方法は、大衆に与える前に差し引くに反し、租税その他の公課による方法は大衆に一度与えたるものを吐き出さすやり方である。それだけ節約強制の仕方が下手である。ところが、最近においては、政府自から企業を営み、得たる利益をもって大衆に必要な富の蓄積及び増殖を行うに至った。例えば我が国の郵便、電信、電話、煙草、鉄道等のごときである。この場合においては、大衆に節約を強制する方法は資本家のやり方とごうも異なるところはない。しかしながら、その節約強制の結果、得たる富を如何なる形式において蓄積するかについては、資本家が直接自己の利益を目標として選択を決定するに対し、政府は結局民衆の利益が増大することを目標として選択を定める。他の言葉で言えば、資本家はひたすらに節約の大ならんことを目標とするに対し、政府はいくらを節約しいくらを消費さすが最も将来のためによいかを目標にする。即ち、資本家の節約の強制は、節約せしめんがための節約であるが、政府のそれは大衆が最も幸福を得んがための節約である。すくなくとも原則においてそうである。

(後略)
経済学の実際知識 (講談社学術文庫)
講談社 [著] 高橋 亀吉
ASIN:406159088X /文庫/302頁
発売日:1993-08
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]


 政府による公共事業が、資本主義の短所を改善する方法であった。しかし、公共事業の必要性を唱えるエコノミストの姿がテレビから消えてなくなった。なぜだろうか?

経済コラムマガジン 02/6/17(第256号)
 日本人の心はこんなに軽くうつろいやすいのであるから、簡単に操作される。時々、日本の経済政策は、テレビ局のディレクターが決めているのではないかと思われることがある。これは本誌で前に取上げたことであるが、以前田原総一郎氏がテレビ番組で話していたことである。「日本のエコノミストは嘘つきである。番組では「減税、減税」と言っているが、番組が終わると「田原さん、減税なんかやっても効果はないですよ」と言っている。」と田原氏はあきれていた。

 しかしエコノミストに「減税」と言わせているのは、当のテレビ局のディレクターかもしれないのである。先日も、野村総研の植草氏も「公共事業は色々問題があるから、先行減税を行うべき」と言っていた。これがギリギリの発言なのであろう。

 少なくとも今日「減税は効果が小さいから、効果の大きい公共事業を行うべき」と言うエコノミストがテレビに登場するケースは皆無である。このような正直なエコノミストは、二度とテレビには登場しなくなるのである。このようにして、間違った世論は形成されて行く。ここで筆者は、声を大にして言うが、今日、有効な経済政策は財政支出の増大であり、減税ではない(これについては本誌でも02/5/20(第252号)「小泉政権のデフレ対策」と02/5/27(第253号)「消費税の減税効果」で論じている)。ところでテレビ局のディレクターの中には文学部の出身者がいるかもしれない。もし文学部の出身のディレクターに、エコノミストは発言をチェックされているとしたら面白いことである。

 マスコミは、自由主義的思想が生んだホリエモンをもてはやすことには長けているのだが、公共事業の必要性を唱えるエコノミストとなると、驚くべきことにテレビ局から排除するのである。個人の利益追求と、公共事業のような全体利益を削減することを善しとする考え方を、新自由主義と呼ぶようであるが、マスコミは新自由主義の片棒を担いでいるようにみえてならない。

 さらに悪いことに、全体の奉仕者となるべき官僚も今では自由主義的思想に侵されているようである。

・日本が守るべきもの 佐藤優 p20
 もっとも最近、筆者が聞いた話であるが、外務省でも休憩時間に携帯電話で株価をチェックし、購入している輩がいるということだ。その輩は、「こうして株式投資を行っていないと、実体経済に関する感覚が鈍くなる」などとうそぶいているということだが、国家官僚として必要とされる経済知識は、投機行為とは基本的に異なる。
 
 本件は、まさに「思想の問題」である。新自由主義が浸透することによって、権力、情報が全てカネと交換可能という信仰が、日本のエリートに刷り込まれてしまったら、このような不祥事が生じるのだ。カネを敵視する必要はない。しかし、カネは自分と家族が生活していくのに必要な分だけあれば、それで十分という感覚が薄れ、「事情はよくわからないが、とにかくカネを多く集めるのはよいことだ」という宗教を知らず知らずのうちに誰もが信仰するようになってしまった。
(中略)
 カネだけを追求していると、そのうちに国家、社会、民族などのもつ価値がわからなくなってくる。
 
 経済合理性の基準だけで動かない世界はたくさんある。学術や文化の世界が宗である。外交も究極的にはそうだ。国家や民族の
矜持が経済合理性に基づく計算を超えることもある。大東亜戦争に突入した際の日本人の論理を思い出せば十分であろう。そもそも政治とは、経済合理性の論理だけでは格差が拡大し、それが階層として固定すると国民の同胞意識が維持できなくなるという観点から、経済に介入し、再配分を行う機能だ。
(後略)
別冊正論 Extra.9 (9) (扶桑社ムック) (扶桑社ムック)
扶桑社
ASIN:4594605206 /ムック/241頁
発売日:2008-02-16
ランキング&評価:---位
価格:¥ 860 [2008-08-18 Amache]


 頼みの政治家はというと・・・

・「改革」か「カイカク」か 城内実著 p51
 月刊 日本 2008年 02月号
(前略)

 私が徹底的につぶされた理由は、某政権中枢から頼まれて出来レースの人権擁護法案(=人権侵害糾弾「特高」法案)に徹底的に反対したことと、郵政米英化法案に本会議の採決で一番初めに青票(=反対票)を投じたからである。

 また、平成17年6月7日の郵政民営化特別委員会において竹中大臣に対して「郵政民営化について日本は米国と過去1年間に何回協議したか」と一番触れられたくないことを質問したことも関係している(答=17回)

(後略)
月刊 日本 2008年 02月号 [雑誌]
ケイアンドケイプレス
ASIN:B0012ORIOO /雑誌
発売日:2008-01-22
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-18 Amache]


 選挙で破れてしまった。そして、勝った議員は、新自由主義の方々であった。

・経済ってそういうことだったのか会議
竹中 (前略)最近になってもう一つ新しい考え方がでてきました。例えば、団塊の世代の中堅の管理職がいてですね、この人が失業したとします。一度失業したらもう仕事はありませんよね。ない理由は簡単で、役に立たないからですよ。

佐藤 きつい言い方ですが、現実的には本当ですね。

竹中 今まで一つの会社で一生懸命やってきたんだけで、気がついてみたら今の情報通信革命に対応できないからEメールもうてない。ましてや英語も話せない。だから失業率は確実に増えています。でも考えてみたら英語が使える人だったら欲しいとか、通信ネットワークを自由に操れる人だったら欲しいと思ってる会社は結構あるんです。だから労働需要そのものがないわけじゃない。労働需要に合ったような労働供給になってないんです。こういうものを「労働の需要と供給のミスマッチ」と言います。

 では、このミスマッチをどう解消すればいいかというと、今までずっとサラリーマンをやってきたおじさんができるような仕事を作るのではなくて、このおじさんがちゃんと勉強し直せばいいんです。つまり人的資源を高めることですよね。教育投資を行う。これを進めるような政策を「積極的労働市場政策」と言います。
経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)
日本経済新聞社 [著] 佐藤 雅彦, [著] 竹中 平蔵
ASIN:4532191424 /文庫/409頁
発売日:2002-09
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 630 [2008-08-18 Amache]
4 - 経済初心者におすすめ
4 - お金から見た経済初心者向けの世界観
3 - なかなかの実力
4 - 佐藤氏の質問力&イラストがいい!
4 - 振り返る小泉改革


 小さな政府と称して、住み良い社会を実現する公共事業を政府が放棄したことで需要不足が生じ、その結果、失業者が増えたのが事実ではなかろうか。それを失業者が役に立たないからと誤魔化すのはいかがなものか。違和感を感じずにはいられない。

 非常に危機である。かつての日本においても、第一次世界大戦後、資本主義が発展する中で自由主義的発想が社会に充満していた。日本の優れた有識者は、これを思想戦としてとらえていたようだ。

・日本が守るべきもの 佐藤優 p21
 (前略)第一次世界大戦後、日本の資本主義が急速に発展する中で、自由主義的発想が社会に充満した。同時に、イギリス、アメリカの帝国主義国政策が日本に対する圧迫を強めた。更に国際共産主義革命を目指すコミンテルンとそれを支える拠点国であるソ連による脅威が強まった。

 日本の優れた有識者は、この危険を思想戦としてとらえた。ここに「日本精神講座」と題する12巻の講座がある。その第一巻の扉にはこう記されている。

<日本精神に還れ!!

 日本は国際連盟を脱退を機会として、欧米追従の時代から完全に離れた。日本は今後、独自の道を正しく、勇敢に歩むべきだ。それは日本精神に還ることだ。

 日本を知れ、祖国に帰れ、これ現下最も痛切に響く声だ。日本の皇道意識の下に日本学を創建すべき時代は来た。かくして初めて真の日本を発見することができる。
 
 最も古くして最も新しい日本、東西思想文化の一大貯水池たる日本、愛と平和と正義に荘厳されつつある日本、かかる祖国を探求することは我等のみ有する幸福だ


 「日本精神に還る」ということが、現下、日本における有識者の急務だと思う。同時に、「日本精神に還る」という正しい選択を1930年代初頭に行った日本が、いかなる過程を経て大東亜戦争に追い込まれたかと言うことを批判的に検討する必要がある。
 
 最後にもう一度強調しておくが、21世紀は新たな帝国主義の時代である。冷戦時代の惰性で親米保守イデオロギーに縛られていては、我が国体を強化することはできない。また、小泉改革以後の新自由主義をこれ以上、放置しておくと、貧困問題が深刻になり、日本国民の同朋意識が崩れる。更に、新自由主義的な固体(個人)が全てであると言う思想が蔓延すると日本社会が内側から崩壊する。
 
 しかし、筆者は日本の国家と社会は必ず復興すると信じている。それは、本稿冒頭で掲げたように「大日本者神國也」というテーゼが日本歴史の根底に存在し、危機的状況が発生すると有識者がこの基本テーゼに立ち返るからだ。(後略)
別冊正論 Extra.9 (9) (扶桑社ムック) (扶桑社ムック)
扶桑社
ASIN:4594605206 /ムック/241頁
発売日:2008-02-16
ランキング&評価:---位
価格:¥ 860 [2008-08-18 Amache]


 日本精神に還りたいのだが・・・。ここで、冒頭で引用した書籍『パール判事の日本無罪論』の「東京裁判を中心とするアメリカ占領政策の根こそぎの掃除なくして、いかに”人づくり””国づくり”を口にしたところで、所詮は無駄であることを知るべきであろう。」という言葉の重みがわかったような気がした。日本の歴史を知らなければ、日本精神に還りようがないからである。

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posted by こん at 13:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大東亜戦争

2008年08月17日

写真でみる朝鮮の近代化(&半万年前への回帰?)

 日本の停滞の原因が、日本型経営システムが時代にあわなくなったからという声をしばしば耳にする。確かに時代にあわなくなった部分もあるかもしれない。しかし、欠点の見つけ方に疑問を感じる。例えば、株式市場の低迷(日本株を買い控える投機家の判断)を根拠とすることがあるが、「投機家」という権威を水戸黄門の印籠のように用いているだけで、欠点の説明にはなっていない。しかも、投機家は、長期的な視点での成長にほとんど関心がなく、安く買った株を短期で高く売るだけの損得勘定で生きる人ある。1997年7月のタイ・バーツ急落に始まったアジア危機などのように世界に迷惑をかける投機家を権威に用いる神経がしれない。

 ・宣戦布告「NO」と言える日本経済
 アメリカの金融奴隷からの解放 p133
 東アジアの市場からわずか半年間で投機資金などを含めると推定ほぼ250億ドルが東アジアの市場から引きあげられました。ドルの流入の金額はIMF統計では1996年は年間300億ドルが流れ込み、1997年の竜ス津は170億ドルということですが、いずれにせよこれでアジア経済は一気に奈落の底に蹴落とされたということで、これはあまりにもやり口が酷い。
 短期の流入資金という阿片をどんどん注ぎ込んでおいて、一転してそれを引き上げ、さあ阿片が欲しいならいうことを聞けということだ。
宣戦布告「NO」と言える日本経済―アメリカの金融奴隷からの解放
光文社 [著] 石原 慎太郎, [著] 一橋総合研究所
ASIN:4334971903 /単行本/238頁
発売日:1998-09
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ --- [2008-08-15 Amache]
5 - とても役立つ本
3 - 主観的すぎる。


 また、外国型システムとを比較し、相違点を欠点とみなす場合もあるが、そもそも異なる外国型システムと比較することにどれだけ意味があるのだろうか。

 欠点を見つける重要なアプローチは、我が国の高度経済成長期と、現状との間に、どのような環境変化が起こり、それによって従来のメリットよりも、デメリットの方が大きくなったというようなことを見つけることだと考える。そのためには、分析力を磨くと共に、そもそも、高度経済成長前に我が国が、慢性的な貿易赤字の状態で、軽工業から重化学工業へ発展した経緯を学ぶ必要がある。ところが、古い書籍は絶版していたりして、入手困難(値が張ることも含め)な上に、書評がほとんどないので良書選定が難しいのである。このような中で、ついに良書を発見した。

・戦後日本経済躍進の根本要因 (1975年) p18
日本を経済大国にした主要因
 戦後日本が世界の経済大国にまで大発展した基因を、明治以降にさかのぼって見れば、多くの外人が重視したように、日本の広義の国民性にこれを求めることは、必ずしも的外れではない。しかし戦後の日本経済の大発展は、すでに指摘したように、戦前において指南であった重化学工業の根本的発展が、戦後にいたってはじめて可能になったことにある。そうだとすれば、戦後日本経済の飛躍的発展の基因そのものとしては、戦前日本の重化学工業の本格的発達に欠けていた、または極めて不十分であった重要な諸条件が、戦後において、新たに付加または充実せられたことにこそ、これを求むべきである、ということになる。(後略)

戦後日本経済躍進の根本要因 (1975年)
日本経済新聞社 [著] 高橋 亀吉
ASIN:B000J9T328 /−/442頁
発売日:1975
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-17 Amache]


 重化学工業発展の初期段階では、必要な設備の国産化ができておらず、外国から輸入しなければならなかったが、十分な資金がなかった。外国から借金をすると会社を外資に奪われるので、自力で何とかしたいというのが、政府の建て前だった。この点は、次の明治政府の思想が受け継がれているようだ。

・第8章 幕末における経済窮乏の激成 p267
 日本近代経済形成史〈第1巻 第1部〉封建体制と経済停滞 (1968年)
 (前略)当時においては、外債の償還不能は、その担保として国の独立を脅かされるような過酷の条件を強要される危険が多分にあった。現に、フランスは既述のように幕府の債務の担保として横須賀を押収し管理していたし、またトルコ、エジプト等は外債の償還不能のため保護国化し、中国は関税の行政権を英国に取り上げられるという状態であった。明治政府は、アメリカ前大統領グランド将軍の忠告もあって、政権確立後日清戦争までは、非常な財政難にもかかわらず、外債を敬遠し続けたほどであった。(後略)
日本近代経済形成史〈第1巻 第1部〉封建体制と経済停滞 (1968年)
東洋経済新報社 [編集] 高橋 亀吉
ASIN:B000JBIZH0 /−/320頁
発売日:1968
ランキング&評価:---位
価格:¥ --- [2008-08-17 Amache]


 戦後、外国人投資家による積極的な支援が始まったのは、我が国の成長が明らかとなった昭和43年からであった。投機家による株価売買と、我が国の発展は、あまり関係ないと言える。

 さて、日本の近代化については丁寧に説明したいが、それにはかなり時間がかかりそうなので、肩慣らしに、朝鮮の近代化(&半万年前への回帰?)について簡単に整理してみる。分析力の未熟な点はご容赦を。

・日本はコリア国から略奪した!
 大日本焼肉文化研究所
: 大日本帝国の朝鮮への資源依存度
作成時刻 : 2004.03.09 16:16:08


朝鮮は滓の様な植民地でした。

  主要商品の輸入依存度と輸移入先の構成%
品目 輸入依存度 朝鮮の占める割合
石油    82       0
石炭    10       9.90
鉄鉱石   89       8.81
屑鉄    72       0
銑鉄    33       12.00
ボーキサイト  100       0
マグネサイト  100       0
棉花    100       0.96
羊毛    100       0
パルプ   68       0
生ゴム   100       0
燐鉱石   100       0
硫安    25       20.13
塩     75       0
大豆    75       21.04
小麦    30       3.28
トウモロコシ   76       0
米     15       60.45
砂糖    88       0
工作機械  46       0





b444om : - 米は産米増殖計画の成果、硫安は朝鮮窒素の工場投資、銑鉄も日本企業による(03/09 16:20)
p444a : - ノウリマルウルオトッゲアだから保持シイパルノムよ(03/09 16:20)
bo444m : - 何の役にも立たない国潰(03/09 16:20)
yas44ma : - タングステンが少し取れるぐらいだったから・・・本土は割に合わない出費を強いられた。



識者の目

略奪できる価値があれば、太古から中国、日本が支配している。
支配する価値がないから半万年放置されたのである。
チベットと同じである。
支配しても資源がないのだから、支配しても管理費がかかり、損をする。

日本が朝鮮から資源を奪ったと言うが、実際は日本国民の多額の金、資源が朝鮮に費やされた。
現在にして数十兆円が朝鮮に投資された。

まさに略奪されたのは日本である。

伊藤博文は日韓併合に反対だった。

日本の血税が朝鮮半島に使われ、日本の国力が弱るからである。




 朝鮮の近代化を支えた日本による国土開発を詳述している文献を以下に記す。

忘れられた国土開発
 国際派日本人養成講座(56) 平成10年10月3日
(前略)
■3.植林、河川・砂防工事、ダム建設、、、■

 李朝時代の飢餓の一因は、現在の北朝鮮と同様、森林破壊にあっ
た。定住しない焼き畑農民は、山林を焼き払い、一定期間耕作する
と、他へ移ってしまう。さらに、冬季の薪需要のための乱伐。そこ
に豪雨が来れば、表土は流出し、禿げ山となってしまう。

 1885年にソウルから北朝鮮を徒歩で踏破した旅行者は次のような
旅行記を残している。

 どこまでいっても禿げ山と赤土ばかりで、草も全て燃料のた
めに刈り取られている。
  山地が痩せていて、昨年も沢山の餓死者が出た。
 ここは退屈極まりない土地で、山は禿げ山、植生はほとんど
見られない。

 森林は緑のダムである。森林がなくなれば、降れば洪水、降らね
ば干ばつとなって、農業生産は崩壊する。治水の前に治山が必要と
いうのが、寺内初代総督の方針であった。朝鮮総督府は1911年から
の30年間で、5億9千万本の植林を行った。朝鮮全人口の一人あ
たり約25本という膨大な数である。[1,p114]

 内村鑑三の日記には、ある朝鮮人から日本人が毎年沢山の有用樹
木の苗木を植えていることを感謝する手紙をもらって非常にうれし
かったと書いている。[2,p39]

 植林事業と平行して、洪水予防と灌漑のための全国的な河川事業、
日本国内にもなかった17万キロワット級のいくつもの巨大水力発
電所建設、15万ヘクタール以上もの砂防工事等々、大規模かつ総
合的な国土開発事業が展開された。

 これらの結果、水田開発が進み、明治43年の84万町歩が、昭
和3年ごろには162万町歩と倍増した。[1,p108]

(中略)

■5.開発をささえた資金源は■

 こうした膨大な開発投資、産業保護を可能にした資本はどこから
出てきたのだろうか。

 宇垣総督時代の総督府予算は昭和5年で、約2億円の規模であっ
た。それに対し、朝鮮内部の税収は5千万円程度。日本の政府予算
(すなわち日本国民の税金)から、毎年千数百万円から2千万円の
規模の補填がなされた。この予算獲得のため、総督府の関係者が帝
国議会や大蔵省の説得に奔走したというから、官僚の世界は今も昔
も変わりない。それでも足りない分は、日本の金融市場から集めた
公債によってまかなわれた。[1,p142]

 ちなみに大英帝国支配下のインドでは、その予算の1/3を国防
費の名目で、イギリスに納めていた。それにも関わらず、第2次大
戦で徴集した264万人のインド兵の費用は、イギリス人将校の給
料も含めて、インド自身に負担させていたという。[1,p179]

 朝鮮総督府の事業は、その他にも教育の普及、工業発展など多く
の面にわたる。その投資は、結果的に見れば、すべて日本からの持
ち出しで、我が国の経済に大きな負担となった。

 しかし戦後の韓国は、このインフラを踏み台に、自由民主主義国
として発展した。外交面での摩擦は続いているが、台湾とともに、
ある程度豊かな自由民主主義国家が近隣にあるということは、我が
国の現在の国益からみても、計り知れない価値を持つ。

(後略)

[参考]
1. 歪められた朝鮮総督府、黄文雄、光文社、H10
2. 「韓国併合」とは何だったのか、中村粲、日本政策研究センタ
ー,H8
3. 日韓2000年の真実、名越二荒之助、国際企画、H9


 技術も資金も日本が提供した。日本国民の税金が銀行を経由して間接的に企業へ投資されたのである。この現実を考えると、株式経営云々と叫ばれる今日の状態が、単なる投機家のわがままに思えて気持ち悪く感じる。
 さて、朝鮮における産業革命の過程を以下に記す。

5.朝鮮の産業革命 p289
 第3章 日本統治下の朝鮮
 戦前の朝鮮で特筆されるのは電力の発達であった。大正末期、後に日本工営社長として、世界の水力開発に大きく貢献した久保田豊は朝鮮を旅行し、大量の地図を買ってきた。その地図から鴨緑江上流の赴戦江、長津江をせき止め、流れの方向を変え、逆方向の日本海に落とす事により、大変有利な発電が出来ることを発見した。その計画は当時日本最大の蟹寺発電所の出力が4万5千キロワットの時代に10万キロワット以上の計画である。 

如何にに有利な発電計画でも使ってくれるユーザーがなければどうしようもない。彼はパートナーの森田一雄と共に、森田の友人の野口遵を口説き落とした。野口は化学肥料メーカーの日本窒素の社長で、化学肥料は当時最大の電力消費産業だったのである。彼らの熱意により1929年(昭和4年)赴戦江第一発電所13万キロワットが完成した。それと共に興南に一大化学工場を建設した。これより久保田と野口の二人三脚による鴨緑江の開発と、大化学工業の発展が始まった。この開発が如何にスケールの大きなものであったか、日本の発電所、アメリカのルーズベルトがニューディールの目玉として始めたテネシー川開発(TVA)との比較を第1表に示す。
 この電力開発こそ朝鮮産業革命の起爆剤となったものである。

電力開発比較.PNG

 電力開発と共に産業革命の起爆剤となったのは、鉱業の発達である。宇垣総督は古来朝鮮に金の飾り物が多いことに目を付け、金の採掘に奨励金を出した。この結果うち捨てられていた鉱山が復活し、副産物として多様な有用鉱物が発見された。朝鮮は鉱物の標本室と言われる位、鉱物資源に恵まれた土地である事が分かった。鉱山の開発に伴い道路が付けられ、電化が進んだ。鉱山ではボタまで日本に持ち込む馬鹿はいない。選鉱・精錬事業が発達し、セメントその他必要資材の製造、機械の修理等工業が急速に発達したのである

 更に1931年の満州事変とそれに続く満州国の建設も、丁度ベトナム特需と同様の効果をもたらした。この時代の工業の発展について韓国高校歴史教科書では「日帝は大陸侵略を画策して韓半島を兵站基地に仕立てようとした。その為に発電所や軍需工場が建設され、鉱山の開発や重化学工業の導入、発展に力が入れられた。しかしこれらはすべて日帝の戦争遂行の為であり、韓半島の経済を植民地経済体制により、徹底的に隷属させるためのものであった」と非難している。しかし最初に立ち上がったのは肥料工場であり、セメント工場等必ずしも軍需工場ではなかった。それと共にこの時代の機械工業、化学工業の発展があったからこそ、ベトナム特需を生かす事が出来たのである。

 この宇垣時代に始まった農業の生産性の向上、工業の急激な発展は、第2表に示すような急激な社会変革を起こしたのである。強盗件数の減少、就学率の向上は生活レベルの向上を窺わせ、、電力消費量の急激な上昇は、今日の韓国発展の原動力と言えよう。
「植民地朝鮮」の研究―日本支配36年
展転社 [著] 杉本 幹夫
ASIN:4886562140 /単行本/426頁
発売日:2002-06
ランキング&評価:---位 3.5
価格:¥ 2,625 [2008-08-15 Amache]


工業の発展について韓国高校歴史教科書では「日帝は大陸侵略を画策して韓半島を兵站基地に仕立てようとしたと書かれているが、本当だろうか?次の写真が真実をものがたる。

・fk80z様投稿 朝鮮人を飢餓と内乱から救った、大日本帝国
 <丶`д´> パクリ大国 南朝鮮
劇的! Before After!!

住むところを失った住人達・・・
nandaimon1897-01.jpg


    |

    |

    |

    |1910日韓併合

    |

    |

    ↓

    匠の技

↑1937年にソウルに開業した丁字屋デパート。
ソウルにはこの他に、三越・平田・和信(韓国系)などの百貨店があり日本内地の流行を敏感に反映させながら競い合っていた。


↑1936年のソウル、南大門通り。
左側が商業銀行。市電は複線になっている。
看板の文字は真ん中がレートクレーム(化粧品の名前)、右側がキリンビール。

ソウルの繁華街、本町2丁目の商店街。.jpg
↑ソウルの繁華街、本町2丁目の商店街。
東京の銀座に相当する街筋は、街灯が消える夜半まで人通りが絶えなかった。

平壌府営業の市内電車。.jpg
↑平壌府営業の市内電車。
運賃は市内一律で5銭。


平壌の夕暮れ。.jpg
↑平壌の夕暮れ。

新興工業都市、興南。1942年撮影。.jpg
↑新興工業都市、興南。1942年撮影。
朝鮮窒素肥料・日本マグネシウム・朝鮮鉱業などの工場が次々に進出した。

水豊ダム。.jpg
↑世界最大級の水力発電所、水豊ダム。
当時出力世界二位のダムで、朝鮮及び満州の電力をまかなった。

世界最大級の水力発電所、水豊ダム。.jpg
↑水豊ダム。
発電用のドラフト・チューブの埋め込み。

1940年、ソウルにあった朝鮮ホテルのサンルーム。.jpg
↑1940年、ソウルにあった朝鮮ホテルのサンルーム。
朝鮮を代表するホテルで、左端の女性は舞踏家・崔承喜

    |

    |

    ↓

しかし、家主は、日本が帰った後、また、元のゴミ屋敷に戻してしまった。。。
朝鮮の廃墟.jpg

空襲にも遭わず、無料で貰ったのに、同族で殺し合い、破壊した朝鮮人。
「日帝が悪い」と言い訳しなければ、政府関係者は革命で殺されていただろうね。なんて

 以上のように日本の開発力に依存していた朝鮮の近代化において、朝鮮人の苦労は、かつての日本人と比較すると相対的に少なかったようである。しかし、苦労を知らないせいか、成長の少ない韓国は、1997年10月に、IMFの奴隷となった。農業・自動車・通信の3分野の国内企業に金融機関は、これまで通りの優遇的な投資ができなくなったようだ。

・宣戦布告「NO」と言える日本経済
 アメリカの金融奴隷からの解放 p147
 IMFの処方箋というのは、地域が違っても国の体制が違っても、いつも同じことを言ってきて、金利を高めに誘導するとともに財政支出を抑えてインフレを抑制し通貨への信任を回復させるという縮小均衡しかない。こういうバカの一つ覚えが通用する時代ではなくなってきているのに懲りもしないで、それも高飛車に要求するものだから、ますます当該国は混迷の度を深めていく。この点についてはハーバード大学のマーティン教授が「IMFの誤り」という論文で、当該国の国情に応じるべきだと指摘しているが、アメリカ当局は本心では余計なことを言うなと思っているに違いない。

 10月に大手財閥の破綻が続いていた韓国・ウォンも急落。IMFは緊縮財政を実施させるのと同時に例えば韓国に対しては農業、自動車、通信の3分野の国内企業への優遇税制の撤廃と規制緩和を迫り、BIS規制8%以下の銀行を全て廃業させてしまった。
宣戦布告「NO」と言える日本経済―アメリカの金融奴隷からの解放
光文社 [著] 石原 慎太郎, [著] 一橋総合研究所
ASIN:4334971903 /単行本/238頁
発売日:1998-09
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ --- [2008-08-15 Amache]
5 - とても役立つ本
3 - 主観的すぎる。


 バカの一つ覚えの緊縮財政である。このようなグローバルスタンダードの薄っぺらさを台湾統治を成功させた後藤新平氏の思想と対比させることでより明確になると思う。
 
・後藤新平の満洲経略 西宮紘 p229
 満洲とは何だったのか
 植民地統治の方策は生物学的原則に基づき、地文学的考察に照らし、過去と未来を推究し、時代と場所に応じ、法律に拘泥されることなく、活殺自在に断行し、列国植民政策の植民政策の得失を知り、参考にして良いが、模倣してはならない。調査は学術的と応用的とを分別し、経済的発展は数字・法制のみによらず、その本源は理化学的能力に起因することを忘れず、経済政策は小島国と大陸と同一の轍に出てはならない。資本の注入は企業の程度と物価高騰の関係を斟酌すること。課税の痛苦は、その多少より税法の良否から生ずる。また母国との関係のみならず、世界の大勢に鑑みて統治すること。速成は病根を生み出すからそれを除去すること。そして趣味ある発達を図ること、等々である*。

*鶴見祐輔「後藤新平」(後藤新平伯伝記編纂会,1937-8) 第2巻第1章第10節14,p641-p642
 これは台湾統治の原則であるが、満洲経営にも通ずるのである。
満洲とは何だったのか
藤原書店 [著] 中見 立夫, [編集] 藤原書店編集部
ASIN:4894345471 /単行本/516頁
発売日:2006-11
ランキング&評価:---位
価格:¥ 3,780 [2008-08-17 Amache]
No User Review


 IMFが推奨する財政支出の抑制に否定的なのは、次のスティグリッツも同じである。

・世界を不幸にしたグローバリズムの正体 p178
多くの場合、経済降下に対する最善の処方は、スタンダードなケインズ理論、すなわち財政拡大・金融政策である。東アジアの場合は、問題がもっと複雑だった。問題の一部が金融の弱さ−弱い銀行とレバレッジが高すぎる会社−にあったからだ。だが、深まる景気後退は、こうした問題を更に悪化させる。痛みはそれ自体が善ではない。痛みに耐えさえすれば経済がよくなるわけでもない。しかも、IMFの政策が景気後退を深めたことで引き起こされた東アジアの痛みは、回復を更に難しくした。

 (省略)東アジアの場合は、金融政策がゆるみすぎたわけでも公共部門が浪費していたわけでもない。物価上昇率は低いところで安定し、危機以前の予算は黒字だったのだから、東アジアの危機に対処するためにそれら(筆者記:財政支出・金利・規制緩和など)をいじっても意味がなかった。

 IMFの誤りの厄介なところは、それがいつまでも尾をひきそうだということである。IMFは、経済に必要なのはよい下剤とでも思っているような言い方をしばしばする。痛みを引き受けなさい。痛みが深ければ深いほど、その後の成長は強力になります。IMFの理論では、国が将来のことを長期的に−例えば20年後のことを−考えるなら、ここでぐっと我慢して深刻な下降局面を受け入れなければならない。今の人々は苦しむだろうが、少なくとも子供の世代が成長する頃には豊かになる。

 残念ながら、証拠はIMFの理論を裏付けてはいない。深刻な景気後退を経た経済は、回復期に急速に成長するかもしれないが、失われた時間の埋め合わせは決してできないのだ。今日の景気後退が深刻であればあるほど、20年後の収入はそれだけ低くなる。IMFが言っているような豊かな将来など訪れないのだ。

 景気後退の影響はいつまでも尾をひく。ここに重要な意味がある。今日の景気後退が深刻であればあるほど、今日の生産高だけでなく、恐らく将来の生産高も低くなる。ある意味では、これは吉報かもしれない。今日の経済を健全にする最高の薬と、将来の経済を健全にする最高の薬が同じでいいわけだから。つまり経済政策は、どんな場合にも経済下降の深刻さと持続期間を最小限にすることを目標にすればよいのだ。残念ながら、これはIMFが目指したことでも果たしたことでもなかった。
世界を不幸にしたグローバリズムの正体
徳間書店 [著] ジョセフ・E. スティグリッツ
ASIN:4198615195 /単行本/390頁
発売日:2002-05
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 1,890 [2008-08-15 Amache]
4 - social justice or market extremism?
4 - ひょっとして日本のこと?
5 - 地球規模化とその不満〜本物の経済学者は何故怒ったか
3 - 名著と悪訳
4 - 独善的な連中がやったことのお粗末な結果


 景気拡大には、財政拡大が寄与するのである。IMFに命令されて財政抑制せざるをえない韓国の立場は仕方ないかもしれない。しかし、これ以上に重症なのは、アジア危機の失敗を反面教師として利用できずに自らの意志で緊縮財政を推進する日本政府の方だと思う。

 ところで、最近気になるのが、韓国における重化学分野の海外移転である。資源に乏しい国が、付加価値の高い産業を海外移転する意味は何だろうか?そして溢れた労働者を、今後、どこで働かせるつもりなのだろうか?

韓国の重化学工業も海内移転開始
 朝鮮日報 2006/10/29 17:30:15
海外投資9割増、国内設備投資は1割減(中)
サムスン | 起亜 | 現代 | LG
◆韓国国内との連携断絶が問題


 90年代半ばと2000年代初めにも3-5年間隔で海外投資が急増した年があった。しかし、当時は海外の低賃金を狙う賃加工生産基地の建設が多かった。国内で原材料や中間財を生産した後、海外生産基地に送り、最終組み立てをした後、完成品を輸出する方式だ。この方式は国内と海外基地の双方にとって利益となるウィン‐ウィン効果があった。


 一方、最近に入り、生産ライン全体が移転する方式が一般的になっている。ハイニックス半導体の中国無錫工場、現代、起亜車の米国工場、サムスン、LG電子の海外生産基地などがその例だ。この体制は協力企業も共に海外に移転し、中間財を現地供給するケースが多く、国内の周辺産業に対する波及効果がほとんど期待できない。


 世界各地に韓国の大企業の大規模産業団地が続々と現れている。ポーランド(LG電子)、スロバキア(サムスン電子)、中国無錫(LSグループ)などでは、過去の国内工業団地に劣らない大規模工業団地を形成している。


◆重化学分野も海外移転を本格化


 韓国の鉄鋼、造船、機械、石油化学業も海外移転を始めた。


 ポスコは今年、中国江蘇省張家港でステンレス製鉄所を稼動、2008年にインド・オリッサ州で年産1200万トン規模の一貫製鉄所を着工する。韓進重工業は最近、国内造船メーカーとして初めて海外造船所の建設を決定した。フィリピン・スビック湾経済自由区域内の70万余りの敷地に2016年までに総額7000億ウォンを投じるプロジェクトだ。


 GSカルテックスも6億ドル(約710億円)を投じ、山東省青島に年産110万トン規模の石油化学生産工場を建設し、今年12月から本格稼動する。
韓国における大企業の主な海外投資例.jpg
チェ・ユシク記者
キム・ドクハン記者
キム・ジョンホ記者

 製造業を棄ててきたアメリカでさえ、資源が豊富といえども苦労してるのが実態だ。金融政策、為替政策といった小手先の手を打ったところで、根本の生産能力がボトルネックとなり、今後の経済の改善もままならないだろう。製造業復活以外の特効薬があるならぜひ見せてもらいたい。

投資ファンド資本主義
 経済コラムマガジン 08/8/11(539号)
(前略)

ろくでもないこと
一時は米ドル安による輸出増が期待された。しかし米国の製造業は既にGDPの11%ととても小さいものになっている。また米政府は原油高を警戒し米ドル安を牽制している。これではとても輸出が飛躍的に伸びることはない。米国社会は製造業というものを育てようという気がない。バブル崩壊後、輸出に活路を見い出そうとした日本と違うところである。


先月、日本から米国にガソリンが輸出されるという奇妙な事があった。しかし車社会の米国では、ガソリン製造装置が十分備わっているはずである。またガソリン高の元でガソリンの需要が伸びたとは考えにくい。おそらく米国のガソリン製造装置が老朽化してうまく稼動しないのであろう。

新規の設備投資がない米国の製造業はボロボロである。これは株主が設備投資より目先の配当を求めることが原因と考えられる。株主の代表を自称して企業に圧力を掛けるのが投資ファンドである。たしかに石油の分解装置への投資は一千億円単位になる。半期や四半期で成果を求められる投資ファンドにとって、利益を生むかどうか不明な設備投資は好ましいものではない。まさに米国資本主義は投資ファンド資本主義になってしまっているのである。投資ファンドに良い事は米国社会にも良い事だという倒錯した考え方がまかり通っている。このような環境では米国の製造業が再生することはない。


米国において金融業の付加価値はGDPの9%(NYダウの構成比は15%)であるが、金融に携わる弁護士や会計士などの周辺部分を含めると20%になる。既に11%まで縮小した製造業を大きく引き離している。米国の基幹産業は15%の医療(日本は7〜8%と先進国で最低)と20%の金融業(周辺部分を含む)と言える。その他で日本と比べ突出して大きいのは軍事費(米国の5%に対して日本の1%)である。

(省略)

投資ファンドが大きな利益を得るには、経済がバブル状態になっていることが好ましい。しかし筆者は米国経済がバブルがなければ成長できないものになっているとさえ思っている。このように欧米の金融機関には産業を育てるという発想がない。この投資ファンド化した金融業が国の基幹産業だというのだから救いがない。しかしつい最近まで日本には、このような欧米の金融機関を理想的と讃える風潮があった。


GMやフォードといった名門企業が苦境に陥っている。景気後退や信用収縮に加え石油高が追撃ちをかけている。ところがブッシュ大統領はこれらを救済する考えがないことを表明している。

GMは大型車にこだわった。大型車の一台当たりの利益が大きいからである。しかしここまで石油が高騰するとは考えなかったのであろう。またGMは株主配当ではずっと優等生であり、投資家にとって好ましい企業であった。しかし内部留保が少ないことが信用不安を招いている。GMの経営危機はある意味では米国の投資ファンド資本主義を象徴している。ただ負債額が20兆円もあることが無気味である。

 アメリカよりも有利な点が少ない韓国には、変なグローバリズムに惑わされず、地道に頑張ってもらいたい。少なくとも、難民を輸出しないように。

・韓国人不法滞在者が多い理由 p159
 韓国人につけるクスリ ―韓国・自覚症状なしのウリナライズムの病
 (前略)生徒たちと日本にいる韓国人不法滞在者について話し合ってみたところ、理由は非常に単純なものであった。「日本はバイトで生活できる」から。これが大きな理由であり魅力であるそうだ。韓国で正社員として働くよりも、(日本の)首都圏近郊に住み時給900円くらいで働く方が韓国にいるよりもよほど金になる。韓国にも当然アルバイトは腐るほどある。しかし韓国のアルバイトの時給は本当に少ない。中華料理屋の配達要因のお兄さんの時給が大体200円くらいだ。(後略)
韓国人につけるクスリ ―韓国・自覚症状なしのウリナライズムの病理
オークラ出版 [著] 中岡 龍馬
ASIN:4775506315 /単行本/271頁
発売日:2005-10-20
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 1,260 [2008-08-17 Amache]
5 - 隣国の人々の生の考え方や気質を知る貴重な本
5 - 嫌韓流では無い
5 - 知れば知るほど
4 - 日本に生まれて本当に幸運でした。
4 - 世界一の"田舎者"


【関連記事】
・(H17/7/21)没落する韓国経済の兆候
・(H17/7/22)没落する韓国経済の兆候(その2)
・(H19/10/08)偉大なるコリアのニュース!

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posted by こん at 12:32 | Comment(0) | TrackBack(1) | 朝鮮(北朝鮮・韓国)

2008年08月15日

なぜ在日コリア人は日本に帰化をしないのか?

 図書館で調べものをしていたら、当初の目的とは関係のない「在日コリアンの歴史」という書籍が目についた。時間の無駄と思いながら、捏造具合が気になったので始めの数ページほど、目を通すことにした。

・第1章 在日コリアンはどのようにして形成されたのか
 在日コリアンの歴史 p8
1.在日朝鮮人はなぜ、海峡を渡ったのか

朝鮮総督府の土地調査事業による収奪

 在日朝鮮人の一世は、なぜ祖国を離れ、海峡を渡ったのでしょうか。

 江戸時代から明治前期、朝鮮人は日本にほとんどいませんでした。露日戦争の始まった1904年の日本当局の統計によると、わずか233人です。それも一般の商人や労働者はほとんどおらず、留学生か亡命政治家たちでした。しかし、日本に大韓帝国が「併合」され、植民地化された1910年以後、しだいに増えてきました。
 
 解放を迎えた1945年には、なんと240万人になりました。この数字は当時の朝鮮人総人口の約10%にあたります。このほか、「旧満州」といわれるあたりに200万人、シベリアの沿海州一帯に500万人位いました。1905年から1945年までの40年間に、あわせて500万人もの朝鮮人が海外で住まざるをえなくなっていたのです。
 
 朝鮮民族は「漂泊の民」ではありません。大地にしっかり根を下ろした農耕民族です。農民はどちらかといえば保守的で、土地から中々離れないものですが、それがわずか40年の間に、なぜこのような大規模の流移民現象を起こしたのでしょうか。この現象は、日本の植民地支配と深い関係を持つものでした。

 日本の植民地政策を年代毎に区分すると、1910年代は土地調査事業による「土地よこせ」、1920年代は産米増殖計画による「米よこせ」、1930年代は皇民化政策による「人よこせ」、1940年代は徴用、徴兵による「命よこせ」と表現することがあります。40年間の植民地政策は、おおよそこのようなものであったといえます。
 
 (省略)
歴史教科書 在日コリアンの歴史
明石書店 [編集] 『歴史教科書在日コリアンの歴史』作成委員会
ASIN:4750322873 /単行本/133頁
発売日:2006-03
ランキング&評価:---位 1.0
価格:¥ 1,365[2008-08-14